今日のランチェスターヒント「選択と集中、集中と深堀」について
経営において「選択と集中」という言葉があります。
戦略的に事業領域を選択して、持てる経営資源を集中という所が、
ランチェスター弱者の戦略でいう「絞り込み」になるので、
ランチェスター戦略=「絞り込み」と思ってみえる方が多いのですが、
度々触れているようにそうではありません。
エバラ食品工業は売上が連結で500億円近い東証一部上場企業です。
主力商品は「焼肉のたれ」で、スーパーに行くとエバラ食品のたれが、
スーパーの棚にたくさん置かれています。
では、エバラ食品が「焼肉のたれ」1品だけで展開しているかというとそうでは無く、
すき焼きのたれや鍋の素など他の食品も販売しています。
「肉類のたれ」だけ取り上げても、ホームページ上で販売している商品だけでも22種類あり、
「焼肉のたれ」はその中の1カテゴリーで、この中で更に55種類ありました。
こうやって肉類の調味群に特化し、その領域の中で商品ラインアップを増やし、
スーパーの棚など、間接販売における店舗内で占有率を上げて、
常に肉回り調味群で一位を取り続ける戦略であろうと推測します。
つまり単なる「選択と集中」だけは無く、
何かで一位を作るという方針の元で、絞り込んだ事業領域で深堀を行い、
お客さんや販売先から見て、一番に選択される商品群を持つというところまで、
踏み込まないと単なる「絞り込み」だけでは市場で支持され続けないと考えます。
自社に置き換えて考えて、今後の経営計画に応用できる考えではないでしょうか。
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